こころの健康出前講座

こころの健康出前講座について

日本精神科看護協会では、2009年より「こころの健康」について正しい理解をもっていただきたいとの思いから、精神科領域に働く看護師を企業・学校・施設などに派遣して、ご依頼の内容に応じた講演会やセミナーを行う「こころの健康出前講座」をはじめました。

皆さんのご要望に応じて、公民館・学校・企業などに出向き、テーマに沿った内容を講演会やセミナー形式でお話しさせていただきます。子どもから大人・お年寄まで幅広い世代に応じることができます。

  • ● 目的

    (1)地域住民のこころの健康に対する理解を深め、個人や周囲の人のこころの健康の維持増進を図ります。
    (2)精神疾患の正しい知識やかかわり方を知ることで、精神障がい者への理解を深める機会を提供します。

  • ● 内容

    精神科領域で働いている看護師または准看護師がご依頼に応じて出向き、相談・助言を兼ねた講座を行います。

  • ● 費用・謝金

    講師への交通費や謝金はかかりません。ただし、会場費・備品代、配布資料の印刷代などの費用が別途かかる場合はそれらをご負担いただきます。

  • ● 対象者

    主に地域住民を対象としています。
    市民・一般企業・学校関係・地方自治体・福祉施設で勤務する方々(病院や施設で勤務する医療従事者のみを対照とする場合は本事業には該当しません)

企画から開催までの流れ

下記のお申し込みの流れをご覧いただき、申込用紙に必要事項を記入のうえ、お申し込みください。

  • ● 申し込みの流れ

    • 1.申込用紙記入

    • 2.申し込む

      • ・メール/ファックス/郵便のいずれかの方法でお申し込みください。
      • ・原則、開催を予定される日時の4か月前までにお申し込みください。
    • 3.申込完了

      • ・申し込み内容を確認後、出前講座担当者よりご連絡いたします。
  • ● 申し込み先・お問い合わせ先

    メール/ファックス/郵便のいずれかの方法で、下記までお申し込みください。詳細やご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。

    〒108-0075
    東京都港区港南2-12-33 品川キャナルビル7F
    日本精神科看護協会 事務局
    こころの健康出前講座担当係
    TEL:03-5796-7033 FAX:03-5796-7034
    Mail:kokoro@jpna.or.jp

こころの健康出前講座
登録講師一覧

地域別に登録されている講師の情報がご覧いただけます。講師の希望がある場合は、申込用紙の希望テーマの欄にご記入ください。
「この講師に出前講座を依頼したい」などのご要望がありましたら、日本精神科看護協会へお気軽にご相談ください。

→北海道・東北   →関東・甲信越  
→東海・北陸・近畿
   →中国・四国     
→九州・沖縄

よくある質問

これまでにあった、「こころの健康出前講座」に関するご質問と回答をまとめております。

  • Q.1「こころの健康出前講座」とは何ですか。

    A.1精神科領域で働く看護師・准看護師(日本精神科看護協会に登録している講師)が、「こころの健康に関すること」をテーマに、依頼者から指定された日時・場所に出向き、希望のテーマに沿った内容のお話をさせていただきます。開催形式や方法は、50名以上の方を対象とした講演会やセミナーから、10名以下の少人数で一緒に考える座談会などさまざまです。

  • Q.2誰でも「こころの健康出前講座」を
    申し込みできるのでしょうか。

    A.2どなたでもお申し込みいただけます。実際に、学校や企業、個人の方々からお申し込みいただいております。

  • Q.3申し込み手続きの方法を教えてください。

    A.3「企画から開催までの流れ」でご案内しております。

  • Q.4「少人数の学習会で夜の開催」という場合でも
    依頼できるのでしょうか。

    A.4ご依頼いただけます。例えば、「19時から10人くらいのグループでの座談会のような形でお願いしたい」等のご希望にも沿うことができます。ただし、講師の都合等でご相談させていただく場合もあります。

  • Q.5機材(マイクやパソコンなど)が準備できません。
    そのような会場でも開催できますか。

    A.5開催可能です。事前にその旨をお伝えいただければ、講師もその状況に合わせて対応いたします。

  • Q.6派遣される講師はどのような方ですか。

    A.6日本精神科看護協会に登録している講師は、精神科領域に5年以上の勤務経験をもつ看護師または准看護師です。うつ病やアルコール問題など専門領域の知識に優れた精神科認定看護師などの講師陣が揃っています。

  • Q.7派遣いただきたい講師を、自分で選ぶことはできますか。

    A.7できます。登録講師一覧の中から選んでいただけます。
    ただし、講師のスケジュールによってはご希望に添えない場合がございます。

  • Q.8講師の交通費や謝金の費用はおいくらでしょうか。

    A.8講師への交通費や謝金はかかりません。ただし、会場費・備品代、配布資料の印刷代などの費用が別途かかる場合はそれらをご負担いただきます。

  • Q.9どのようなテーマで依頼すればいいでしょうか。

    A.9テーマは自由です。参加対象者に合せて、関心のあるテーマをご希望いただけます。ご参考までに、テーマの一覧はこちらからご覧ください。

    • 【過去に開催された時のテーマ例】
    • ・学童期対象の場合…いのちの大切さ、こころの発達と健康など
    • ・思春期対象の場合…自分探し、こころの病、メンタルヘルスなど
    • ・働き盛りの人対象の場合…メンタルヘルスと復職支援、うつ病についてなど
    • ・高齢者対象の場合…家族へのこころのケア、老いとこころの健康など

開催情報・利用者の声

島根県立大社高校

高校2年生約300人を対象にした出前講座でしたので、授業のような雰囲気の中で行ないました。障害をもった人が描いた絵や絵本に、多くの学生が興味深く見入っていました。
最初は、あまり関心がなさそうな素振りを見せていた学生たちも、クッションやペットボトルなど小道具を使って話を進めるうちに、徐々に熱心に聞いてくれるようになりました。また、開催の前に養護教諭と打ち合わせをしましたので、学校が伝えてほしいことと私が伝えたいことの両方を伝えることが出来たと感じています。

●講座詳細

講座テーマ/こころの健康
対象/高校2年の生徒
講師/東美奈子(あずまみなこ)先生
開催日/2011年5月11日
開催場所/高校の講堂
参加人数/300名
開催県/島根県

●利用者の声

5年前から高校2年生を対象に「こころの健康」について学ぶ時間を設けています。当初は他の職種の方に依頼していたのですが、3年前より看護師の方からお話をしていただくようになりました。資料だけではなく、クッションや絵や本などを用いながらお話をしてくださるので、生徒が興味を持って話を聞いています。また、事例を通してお話ししてくださるので、講演後の生徒からのアンケートを読むと、自分のことを書いていたりして、自分を表現する機会にもつながっていると感じています。

I看護学校

今回の出前講座は看護学生が対象ということで、若い彼らの今を応援したい思いで交流分析の手法を用いた体験的講義を行いました。「見ようと期待するものを私たちは見る」。この話からスタートした講義は、最初から最後まで会場全員の一体感が感じられ、私自身が学生たちに多くの体験を与えてもらったように感じています。彼らの夢の実現を少しでもお手伝いできるのであれば、今後も積極的に支援していきたいと思っています。

●講座詳細

講座テーマ/明日が変わる人間力
対象/卒業生
講師/草地仁史(くさちひとし)先生
開催日/2011年5月14日
開催場所/学内の講堂
参加人数/不明
開催県/佐賀県

●利用者の声

本校では、戴帽式に代わる式として継灯式(ナイチンゲールから灯を戴く式)を、この時期に全校生徒・教員が見守る中で行っています。
今年の式では特別講演を企画したいと思い講師の先生を探していました。今回来ていただいた草地仁史先生は、「こころの健康出前講座」登録講師の中からご紹介いただきました。遠方より来ていただいたにも関わらず、講演前に行われた学生の継灯式にも参加して頂き、見届けてもらいました。感激でした。
「明日が変わる『人間力』」という演題で講演していただきました。これから看護の荒海の中でストレスや苦難と戦っていく学生に、生き抜く力を頂きたいという私たちの‘願い’を伝えて依頼しました。草地先生の学生目線でフレンドリーな、しかもアグレッシブな口調に学生も目をキラキラとさせて聞き入っていました。
看護の先輩として「一緒に頑張っていこう!!」というメッセージが強く伝わってきました。
看護職として大切な人間力を身につけて欲しいという、教員のねらいをご理解いただき、また、達成させていただき、ありがとうございました。

出雲市大社支所

高齢者サロンのプログラムの一環として実施しました。まずは、みんなで体操からスタート。
話をしている途中には駄菓子とお茶が出たり、とてものんびりと、和気あいあいとした雰囲気の中での講座になりました。市の保健師も参加され、血圧測定を行なったり、最後にはみんなで歌って終了しました。

●講座詳細

講座テーマ/健康教室 うつ病について
対象/高齢者サロン
講師/東美奈子(あずまみなこ)先生
開催日/2011年5月12日・19日
開催場所/市内のコミュニティーセンター
参加人数/20名
開催県/島根県

●利用者の声

毎月2回行なっている高齢者サロンで、健康教室としてうつ病のお話を聞くという企画を立てました。
実際に、高齢者サロンのリーダーさんが行う歌や体操にも参加していただき、今やっていることがうつ病の予防のために効果的だとお話ししてくださったので、参加した皆さんがとても喜んでいました。また、講義形式ではなく、対話方式でお話をすすめてくださったので、みなさんが発言する機会もたくさんあってよかったです。
今後とも、機会を作りたいと思いました。

福祉施設

今回は、シリーズで出前講座を実施しました。1回目は「精神疾患の理解とかかわり方」というテーマで、仕事をする上で接する機会のある精神障がい者に対するかかわり方について話しました。2回目は「職場でのメンタルヘルス」というテーマで、同僚がうつ病になった時などのかかわり方、3回目は「こころが元気でいるために」というテーマで自分のこころの健康を考えるということをお話ししました。回を重ねるごとに一緒に考える雰囲気になりました。2回目はコミュニケーション方法について演習を取り入れて和気あいあいと行うことができました。

●講座詳細

講座テーマ/5/24 精神疾患の理解と関わり方
講座テーマ/6/26 職場でのメンタルヘルス
講座テーマ/9/20 こころが元気でいるために
対象/ヘルパー 介護支援専門員
講師/東美奈子(あずまみなこ)先生
開催日/2011年5月24日・6月26日・9月20日
開催場所/出雲元気館
参加人数/30名
開催県/島根県

●利用者の声

今までは高齢者支援が中心でしたが、最近では精神障がい者の支援もすることが多くなってきました。また、職場の同僚にもうつ病などで休職する人も増え、対応をどうのようにすればよいか悩んでいます。また、予防的な観点からも、自分たちができることを取り組んでいきたいと思い、3回シリーズの企画を立て、1回目は予防、2回目が病気について、3回目が対応方法という内容にしました。
講義だけではなく、質疑応答を通して、具体的にお話をしてくださったのでわかりやすかったです。来年も継続していきたいです。

社会福祉事業団

開催した場所は、島根県浜田市にある老人保健施設の会議室でした。小さな会議室だったので、参加者29名を収容するため、机を使わずに椅子だけを並べました。
テーマは「職場のメンタルヘルス講習会」。私は厚生労働省のホームページ参考に資料を作り、パワーポイントを使用して「セルフケア」を中心に話をしました。また、参加者にストレスチェックを実際にしてもらったり、リラックス法の実技を交えたりしました。参加者のほとんどがスタッフとして働いている人で、管理者も数人参加していました。男女比はほぼ同数で、ほとんどの参加者が熱心に話を聴いてくださいました。

●講座詳細

講座テーマ/職場のメンタルヘルス講習会
対象/島根県 社会福祉事業団職員
講師/官澤浩志(かんざわひろし)先生
開催日/2011年10月21日
開催場所/偕生園
参加人数/15名
開催県/島根県

●利用者の声

参加者アンケートに寄せられた感想です。

  • ・体操は、話の途中の息抜きになり、良かったと思います。
  • ・職場のメンタルヘルスへの取り組みに活かしたいです。
  • ・日頃、認知症の方とかかわることが多い方は、私たちの数倍のストレスを感じています。睡眠についての話など、今後に活かしたいと思いました。
  • ・テストをして、子育てのストレスがずいぶんあるとあらためて思いました。ストレスを回避するにも、協力してくれる人がいないこと、保育所も自分の勤務時間しかみてくれないこと、どうしても自分の時間を持つことができないことなどで難しい場合があります。睡眠が大切だとわかっていても、夜中に(ミルク、ふとんかけ、夜泣き)起きなければならないし、やっぱり子育て世代のいろいろな支援やサービスは必要だと思います。

出雲高齢者あんしん支援センター

日頃精神障がい者にかかわっておられる介護支援専門員やヘルパーの方を対象とした講座でしたので、とても熱心に聴いてくださいました。また、質問も具体的で自分がかかわっている事例を提示され、かかわり方のヒントを一緒に考えるというような形で出前講座を実施しました。

●講座詳細

講座テーマ/精神疾患の理解と関わり方
対象/出雲高齢者介護支援専門員 ヘルパー
講師/東美奈子(あずまみなこ)先生
開催日/2011年11月14日
開催場所/健康福祉センター
参加人数/30名
開催県/島根県

●利用者の声

介護支援専門員やヘルパーとして仕事をする中で、訪問先のお宅に精神障がいの方やひきこもりの方がおられることがあります。そのような場合に、「どのように対応したら良いのか?どこと連携すればよいのか?」がわからず困ることが多く、精神障がいの理解や対応の方法、連携の方法を教えてもらいたいと思い企画しました。
事例を通してどのようにかかわればよいのか、チームをどのように作り、介護支援専門員はどのような役割を担えば良いのかを丁寧に教えてもらえて、実践に活かすことが出来ると思いました。今後、事例を通してシリーズ化してほしいという意見もありました。

島根県奥出雲町

自治会の集まりでの出前講座でしたので、とてもアットホームな雰囲気の講座になりました。参加された方は皆さん地域の中で認知症の人を支えていかなければならないという気持ちが強い様子で、「初期症状にはどのようなものがあるのか?初期症状が現れたらどう関わればよいのか?」など熱心に聞かれ、質疑応答もたくさんでました。また、講座の休憩時間や終了後にも、「認知症を予防するためにはどうしたらいいのか?」など参加者同士で話されていました。

●講座詳細

講座テーマ/認知症・物忘れについて
対象/地域住民
講師/東美奈子(あずまみなこ)先生
開催日/2011年11月25日
開催場所/集会所
参加人数/20名
開催県/島根県

●利用者の声

地域住民対象の健康教室を自治会で開催しました。この地域は高齢化が進んでいて、認知症は地域全体の問題になると思いましたし、私たちも関心がありましたので、「認知症・物忘れについて」という内容で企画しました。講座では、単なる物忘れと認知症の違いや認知症の人への接し方について話してもらいました。現場の看護師さんが講師なので、具体的な内容が多くてとてもわかりやすかったです。